海外安全対策情報:平成29年度第1四半期(平成29年4月~6月)

平成29年7月13日
1 社会・治安情勢
サンパウロの治安は依然として回復の兆しを見せず,サンパウロ市及び周辺の都市においては,拳銃を使用した強盗事件や強盗殺人事件などの凶悪事件が昼夜を問わず多発している。また,パウリスタ大通りを中心に,様々な目的を掲げるデモが継続的に発生している。
  
2 一般犯罪・凶悪事件の傾向
(1)殺人の発生件数は減少しているものの,邦人被害が多発している強盗や窃盗については増加傾向にある。特に強盗事件については,そのほとんどが拳銃を使用したものであるため,細心の注意が必要である。
(2)邦人被害(当館より被害速報を発出したもの)
ア 強盗
(ア)4月6日午後3時15分頃,銀行ATM機で現金を引き出した邦人がサンパウロ市イタケラ地区ヴィルジニア通りにおいて三人組の男から襲撃され,現金やクレジットカード等在中のポシェットを強奪された。
(イ)4月20日午後6時30分頃,邦人3名がタクシーで移動中,サンパウロ市パライゾ地区アビリオ・ソアレス通りの交差点で信号待ちをしていたところ,拳銃を所持した男1人が金品を要求してきたため,運転手が窓を開け,信号が変わる直前に指輪を差し出し,車両を急発進させてその場を離れた。
(ウ)5月8日午前7時頃,サンパウロ市ジャルジン・パウリスタ地区パウリスタ大通りとペイショート・ゴミデ通りの交差点において,車両運転中の邦人が信号待ちをしていたところ,窓が開いていた運転席側から拳銃を突き付けられ,指輪,腕時計を要求された。この間,もう一人の男が助手席側から手を差し入れていた。拳銃が模造品であると思われたため時間稼ぎをし,信号が変わると同時に発進する旨を告げて車両を発進させたが,後刻,助手席に置いてあった小切手や手帳等在中のバッグが奪われていることに気が付いた。
イ 窃盗
6月17日午後6時頃,サンパウロ市ベラ・ビスタ地区パウリスタ大通りとブリガデイロ・ルイス・アントニオ通りの交差点付近において,邦人がタクシーを呼ぶために携帯電話を操作していたところ,自転車に乗った男に携帯電話をひったくられた。
  
3 テロ・爆弾事件発生状況
テロ事件の発生は認知していないが,現金を目的とするATMの爆破はサンパウロ市内を中心に多数発生している。
  
4 誘拐・脅迫事件発生状況
邦人被害は認知していない。