海外安全対策情報:平成29年度第3四半期(平成29年10月~12月)

平成30年1月9日
1. 社会・治安情勢
 サンパウロの治安は依然として回復の兆しを見せず,サンパウロ市及び周辺の都市においては,拳銃を使用した強盗事件や強盗殺人事件などの凶悪事件が昼夜を問わず多発している。また,パウリスタ大通りを中心に,様々な目的を掲げるデモが継続的に発生している。
 
2. 一般犯罪・凶悪事件の傾向
 (1) 殺人の発生件数は減少しており,邦人被害が多発している強盗や窃盗については高止まりの状態にある。特に強盗事件については,そのほとんどが拳銃を使用したものであり,細心の注意が必要である。
 (2) 邦人被害
  ア  強盗
  (ア)10月4日午後8時頃,車両乗車中の邦人がサンパウロ市ヘボウサス大通りとオスカル・フレイリ通りの交差点付近にて信号待ちをしていたところ,2人組の男が突然助手席の窓ガラスを割り,ナビゲーションとしてフロントガラスに固定していた携帯電話を奪い,割れたガラスにより邦人が軽傷を負った。
  (イ)12月17日午前6時頃,邦人2名がサンパウロ市ジャバクアラ地区フレイレ・ファルト通り所在のスポーツ施設に車両で到着し,うち1名が同施設の門扉の鍵を取り出すため車両後方に回ったところ,後方から車両2台が接近し邦人の車両の進路を塞ぐように停車した。それぞれの車から降車した賊3人が邦人に銃を突きつけ,1人の賊が所持品を物色,もう1人の賊がトランク内を物色,更にもう1人の賊が邦人の車両運転席に乗車した。その後,賊は降車したもう1名の邦人の所持品も奪った上で,邦人の車両を含む3台に分乗し逃走した。
  イ  窃盗
  (ア)11月1日午前11時30分頃,サンパウロ市ベラ・ビスタ地区ジョアキン・エウジェニオ・デ・リマ通りにて,邦人が携帯電話を使用していたところ,パウリスタ大通り側より自転車で下ってきた男に携帯電話をひったくられた。
  (イ)11月8日午後1時10分頃,サンパウロ市パウリスタ大通り隣接のカフェにおいて,邦人が同僚と歓談していたところ,若者の一団が近づき誰かがぶつかってきたため後方を確認したところ,椅子にかけておいた鞄(現金,旅券,携帯電話等在中)がなくなっていることに気がついた。
 
3. テロ・爆弾事件発生状況
 テロ事件の発生は認知していないが,現金を目的とするATMの爆破はサンパウロ市内を中心に多数発生している。
 
4. 誘拐・脅迫事件発生状況
 邦人被害は認知していない。
 
5. 日本企業の安全に関わる諸問題
 当該諸問題に関する情報には接していない。