海外安全対策情報:平成30年度第4四半期(平成31年1月~3月)

平成31年4月4日
1. 社会・治安情勢
  サンパウロの治安は依然として回復の兆しを見せず,サンパウロ市及び周辺の都市においては,拳銃を使用した強盗事件や強盗殺人事件などの凶悪事件が昼夜を問わず多発している。また,サンパウロ市中心部のパウリスタ大通りを中心に,様々な目的を掲げるデモが頻繁に発生している。
 
2. 一般犯罪・凶悪事件の傾向
(1)殺人・強盗・窃盗の認知件数は減少しているものの,邦人被害は多発しており,そのほとんどが拳銃を使用したもので,逃走や抵抗を企てると命に危険がおよぶ可能性が高いため,細心の注意が必要である。
(2)邦人被害
  窃盗
  ア 2月24日(日)17時00分頃から19時00分頃の間,サンパウロ市ブリガデイロ・ファリア・リマとコロペー通りの交差点付近(当館より西に4.5kmの距離)において,被害者は,友人と2人で路上カーニバルが行われている場所に行った。路上カーニバルではスリが多発していることは知っていたので,現金のみを入れた財布と携帯電話をポケットに入れていた。カーニバルの見物中も警戒し続け,何度もポケットを確認していたが(触って確認するのみで外には出していない)何度目かに確認した際に左ポケットに入れていた携帯電話が無くなっていることに気づいたもの。
  イ 3月13日(水)17時40分頃,サンパウロ市レプブリカ地区マリア・パウラ通り130番地付近(当館の北東方約2.0キロメートルの地点)において,被害者がタクシーの助手席に乗車して移動中渋滞に巻き込まれて徐行運転となったところを賊1名が,開いていたタクシー助手席の窓ガラスから手を入れ,被害者が手に持っていた携帯電話を奪い逃走したもの。
                                              
3. テロ・爆弾事件発生状況
 テロ事件の発生は認知していないが,現金を目的とするATMの爆破はサンパウロ州郊外を中心に多数発生している。
 
4. 誘拐・脅迫事件発生状況
 邦人被害は認知していない。

5. 日本企業の安全に関わる諸問題
 確定的な情報の入手には至っていないが,昨年5月に発生したトラックやバスの大規模ストライキが今年も発生する可能性があり,予断を許さない状況である。