海外安全対策情報:令和2年度第1四半期 (4月~6月)

令和2年7月21日
1 社会・治安情勢
  サンパウロの治安は依然として回復の兆しを見せず,サンパウロ市及び周辺の都市においては,けん銃を使用した強盗事件や強盗殺人事件などの凶悪事件が昼夜を問わず多発している。また,新型コロナウィルス感染拡大による経済への打撃から,更なる治安の悪化が懸念される。
 
2 一般犯罪・凶悪事件の傾向
(1)殺人・強盗・窃盗の認知件数は減少しており,当地駐在員の数が激減していることに加え,多くの駐在員が在宅勤務を行っていることから,邦人が被害となる事件の発生も落ち着いているが,決して当地の治安が改善された訳ではなく,変わらずけん銃を使用した強盗は多発しており,逃走や抵抗を企てると命に危険がおよぶ可能性が高いため,細心の注意が必要である。
(2)邦人被害
  ア 強盗
  4月17日(金)午前3時30分ころ,被害者家族が自宅一軒家にて就寝していたところ,けん銃を所持した若い男4人組が,バール様のもので玄関扉をこじ開け自宅内に侵入,家族5人を1つの寝室に監禁し,4時間以上かけて自宅内を物色した後,被害者の車も奪って逃走したもの。また,クレジットカードやデビットカードも奪われており,暗証番号を言わされていたことから,クレジットカードで買い物され,デビットカードで現金の引き出しもされていた。なお,強奪された車2台については,被害者宅から約8km程離れた場所に乗り捨てられていたのを,警察が発見済み。
  被害者家族に人的被害は無し。
                                              
3 テロ・爆弾事件発生状況
  テロ事件の発生は認知していないが,現金を目的とするATMの爆破はサンパウロ州郊外を中心に多数発生している。
 
4 誘拐・脅迫事件発生状況
  邦人被害は認知していない。
 
5 日本企業の安全に関わる諸問題
  特段の情報はない。