海外安全対策情報:令和2年度第4四半期 (1月~3月)

令和3年4月6日
1 社会・治安情勢
  サンパウロの治安は依然として回復の兆しを見せず、サンパウロ市及び周辺の都市においては、けん銃を使用した強盗事件や強盗殺人事件などの凶悪事件が昼夜を問わず多発している。また、新型コロナウィルス感染拡大による経済への打撃から、更なる治安の悪化が懸念される。
 
2 一般犯罪・凶悪事件の傾向
(1)殺人・強盗・窃盗の認知件数は減少しており、当地駐在員の数が激減していることに加え、多くの駐在員が在宅勤務を行っていることから、邦人が被害となる事件の発生も落ち着いているが、決して当地の治安が改善された訳ではなく、変わらずけん銃を使用した強盗事件は多発しており、逃走や抵抗を企てると命に危険がおよぶ可能性が高いため、細心の注意が必要である。
 
(2)邦人被害
  ア 詐欺
 (A)被害者が1月9日(土)に出張のため当地グアルーリョス空港に到着し、第3ターミナル2階にあるATM機でキャッシングしようと自身のクレジットカードを挿入するも、手数料が高額であったため結局キャッシングはしなかった。後日オンライン明細を確認したところ、不正利用が確認されたもの(被害総額約500ドル)。
   被害者が日本の銀行に被害報告したところ、行員より「同様の被害が多発していることから、海外の空港に設置されているATM機は使用しないように。」との注意を受けたもの。
 (B)被害者が1月17日(日)に自身のクレジットカードで支払いを行おうとしたところ、カードが使用出来なかったことから、不審に思いオンライン明細を確認したところ、上記日時にかけて69件の不正利用が確認された(被害総額約3,500レアル)。
   被害者は1月10日(日)にパライゾ地区オスカー・ポルト通りの日曜フェイラで買い物をしており、断定は出来ないが同フェイラでカード情報を盗難された可能性もあるとのこと。
                                              
3 テロ・爆弾事件発生状況
  テロ事件の発生は認知していないが、現金を目的とするATMの爆破はサンパウロ州郊外を中心に多数発生している。
 
4 誘拐・脅迫事件発生状況
  邦人被害は認知していない。
 
5 日本企業の安全に関わる諸問題
  特段の情報はない。