海外安全対策情報:平成29年度第2四半期(平成29年7月~9月)

平成29年10月3日
1  社会・治安情勢
  サンパウロの治安は依然として回復の兆しを見せず,サンパウロ市及び周辺の都市においては,拳銃を使用した強盗事件や強盗殺人事件などの凶悪事件が昼夜を問わず多発している。また,パウリスタ大通りを中心に,様々な目的を掲げるデモが継続的に発生している。
  
   
2  一般犯罪・凶悪事件の傾向
 (1) 殺人の発生件数は減少しているものの,邦人被害が多発している強盗や窃盗の発生は件数についてはほぼ横ばいの状況にある。特に強盗事件については,そのほとんどが拳銃を使用したものであるため,細心の注意が必要である。

 (2) 邦人被害(当館より被害速報を発出したもの)
  ア 7月19日(水)午前11時頃,邦人がサンパウロ市サンタナ地区に所在する居宅を出発し,同日午後9時帰宅したところ,自宅の窓ガラスが割られ室内が荒らされており,旅券,ノートパソコン,腕時計,貴金属類等が盗まれていた。
  イ 8月2日(水)10時20分頃,サンパウロ市ヴィラ・マリアナ地区地下鉄ヴィラ・マリアナ駅構内において,ICカードのチャージを行うため,邦人が財布から現金を取り出した際,走りながら近付いてきた10歳くらいの少年に財布をひったくられた。付近にいた警備員が少年を追いかけたが,少年の身柄を確保するには至らなかった。
  ウ 8月25日(金)午前4時頃,邦人がグアルーリョス市サン・フランシスコ・ド・スール通りに所在する自宅を出発したところ,午前6時頃,賊が邦人宅の玄関の鍵を破壊して侵入し,テレビ、パソコン、身分証明書、キャッシュカード類等を盗んでいずれかへ逃走した。
 
 (3) 邦人関連被害
 8月31日(木)13時30分頃,被害者(日本人ではない)が付近の銀行に立ち寄った後,サンパウロ市ボン・ヘチーロ地区プラテス通りに所在するパン屋に入り地下フロアに移動する途中,店内に侵入してきた賊1名に拳銃を突きつけられた。これに対して被害者が抵抗し,もみ合いになり被害者と賊は階段から落下。その際に賊が落とした拳銃を被害者が拾い賊に向けて発砲した。その後,賊は駆けつけた警察官に取り押さえられた。現場に居合わせた邦人は店内奥に退避したため被害はなかった。
 
 
3  テロ・爆弾事件発生状況
  テロ事件の発生は認知していないが,現金を目的とするATMの爆破はサンパウロ市内を中心に多数発生している。
  
  
4  誘拐・脅迫事件発生状況
  邦人被害は認知していない。