海外安全対策情報 令和4年度第4四半期(1~3月)
1 社会・治安情勢
サンパウロ州の治安は依然として回復の兆しを見せず、サンパウロ市及び周辺の都市においては、けん銃を使用した強盗事件などの凶悪犯罪が多発しており、さらに、サンパウロ市セントロ地区においては、集団による強盗致傷事件が昼夜を問わず発生している。また、サンパウロ市中心部のパウリスタ大通りを中心に、様々な目的を掲げるデモが頻繁に発生している。
2 一般犯罪・凶悪事件の傾向
(1)コロナ禍の収束とともに、強盗・窃盗事件が増加しており、邦人が被害者となる
事件の発生件数も増加傾向にある。
3 主な邦人被害
(1)強盗・強盗致傷事件
ア 1月3日(火)午後1時30分頃、セントロ地区に位置するドウトール・ジョアン・メンデス広場付近において、被害者(短期旅行者)がバックパックを身体の正面で持ち、徒歩にて通行中、背後から来た賊に首を絞められ、もう1名の賊とともに、ポケットを探られた上、携帯電話を奪い取られた。
イ 1月19日(木)午後11時30分頃、シダーデ・アデマル地区に位置する店舗前の駐車場において、被害者(短期旅行者)がブラジル人の友人とともに車内で待機中、けん銃を所持した3人組が現れ、被害者等のカバンを奪い取った上、車両の鍵を抜き取り、バイクで逃走した。
ウ 2月3日(金)午後7時頃、パウリスタ大通りにおいて、被害者(駐在員)が徒歩にて帰宅途中、少年4~5名(15歳位)が被害者に近付き、四方を取り囲んだ上、被害者の体をまさぐり、ポケット内に入れていた携帯電話、カバンの中に入れていた勤務先ビルの入館証を奪い取って逃走した。
エ 2月12日(日)午前9時頃、被害者(短期旅行者)がセントロ地区のセー広場からリベルダージ地区に向かって徒歩にて通行中、携帯電話を取り出していたところを3~4名の賊に取り囲まれ、携帯電話、メガネ、デビッドカード等を奪われ、右腕に擦り傷等を負った。
オ 2月12日(日)午後3時頃、被害者(短期旅行者)がセントロ地区を徒歩にて通行中、2人組の賊(ともに20代男)が現れ、1名が被害者の後方から羽交い締めにし、もう1名が被害者のポケット内から携帯電話を奪い取ろうとしたが、被害者が抵抗したため、賊等は何も取らずに逃走した。(上記エと同一場所)
(2)窃盗事件
ア 1月6日(金)午後9時頃、パウリスタ大通り(コンソラソン駅とサンパウロ美術館の中間辺り)において、被害者(駐在員夫婦)が徒歩にて通行中、2人組の賊(ともに10代と思慮)が背後から夫を突き飛ばし、その間、妻が身につけていたネックレスを引きちぎり、逃走した。
イ 1月8日(日)午後6時30分頃、グアルーリョス空港第3ターミナル内飲食店のカウンター席において、食事を取りながら携帯電話を使用中、足下に置いていたリュックサックが盗まれた。同店店員によれば、被害者の隣に座っていた3人組が退店時に持ち去ったことが判明した。
ウ 1月15日(日)夕刻、被害者(短期旅行者)がリベルダージ地区に位置するホステル共同部屋内に設置された鍵付きロッカー内に、旅券やクレジットカード在中のバックパックを保管した後、夕食に出かけたが、部屋に戻った際、ロッカーの鍵が壊され、バックパックが盗まれていた。
エ 2月4日(土)午前6時頃、被害者がブラジル人の友人とアウグスタ通りを徒歩にて通行中、背後から2人組の女性に話しかけられ、ボディタッチされたので、そのまま振り切ろうとしたところ、ポケットに入れていたはずの携帯電話がなくなっていることに気付いた。そこで、2人組の女性を追いかけたところ、女性らは近くに駐車中であった車両に乗り込んだので、車窓越しに確認しようとしたところ、車両が急発進して逃走した。その車両の運転席、助手席にはそれぞれ男が乗車していた。
4 テロ事件発生状況
事件の発生は認知していない。
5 誘拐・脅迫事件発生状況
邦人被害は認知していない。