海外安全対策情報 令和5年度第4四半期(1~3月)

令和6年5月10日

1 社会・治安情勢

 (1) サンパウロ州の治安は依然として回復の兆しを見せず、サンパウロ市及び周辺の都市においては、けん銃を使用した強盗事件やひったくり事件が多発している。さらにサンパウロ市セントロ地区においては、集団による強盗致傷事件が昼夜を問わず発生している。 

 (2) また、上記犯罪事実以外にも、サンパウロ市中心部のパウリスタ大通りを中心に、 様々な目的を掲げるデモが頻繁に発生しており、注意を要する。  
 

2 一般犯罪・凶悪事件の傾向
コロナ禍の収束とともに、強盗・窃盗事件が増加しており、邦人が被害者となる事件の発生件数も増加傾向にある。
 

3 主な邦人被害
 

 (1) 強盗致傷・強盗事件 

ア 1月19日(金)午前5時頃、コンゴーニャス空港直近の路上において、賊は2人乗りでバイクに乗車し、徒歩にて移動中であった被害者の背後から接近した上、後部座席の賊がけん銃様のものを被害者に突き付け、被害者が所持していたスマートフォン等在中のリュックサックを奪い取って逃走した。 

イ 2月4日(日)午前11時30分頃、セントロ地区に位置するショッピングセンター前路上において、賊が被害者の背後から首を絞め、その間にもう1名が被害者の所持するスマートフォン、カメラを奪い取り、徒歩で逃走した。その際、被害者はかすり傷を負った。 

ウ 2月29日(木)午後8時頃、ブルックリン地区において、賊は被害者が乗車し、信号待ちで停車中であった乗用車の助手席窓ガラスを叩き割り、エアコン吹き出し口に設置していたスマートフォンを奪い取り、逃走した。 

エ 3月21日(木)午後7時51分頃、ベラ・ヴィスタ地区において、賊は渋滞のために停車した被害者の車両に接近し、助手席側窓ガラスを打ち破ろうとしたものの、同窓ガラスは防弾仕様となっていたために破壊できず、いずれかの方向に徒歩で逃走した。賊等は3人組であった。  
 

 (2) 窃盗事件 

  ア 1月15日(月)午前8時45分頃、ヴィラ・ヒカ地区において、被害者(長期滞在者)が路上に駐車した普通乗用自動車を賊が窃取して逃走した。 

  イ 2月7日(水)から8日(木)にかけての深夜頃、セントロ地区に位置するルース駅付近路上において、賊はスマートフォンを片手にバス停を探していた被害者に背後から近付き、スマートフォンを窃取して逃走した。 

  ウ 2月18日(日)、リオ発サンパウロ行きの長距離バス車内において、賊は被害者が座席下においた旅券等在中のショルダーバッグを窃取して逃走した。 

  エ 3月7日(木)午後5時頃、パウリスタ大通りにおいて、賊は徒歩で通行中であった被害者が所持していた手提げカバンを切り付け、カバン内に携帯していたスマートフォンを窃取して逃走した。 

  オ 3月14日(木)午後5時30分頃、被害者がパウリスタ大通りを1人で徒歩にて通行中、別の歩行者から「4人くらいの男たちに付け狙われているので気を付けろ」と声を掛けられたもので、振り返ると身長2メートルほどの男が歩いていたため、被害者は即座にその場を立ち去ろうとした。その瞬間、別の賊が被害者の首元に手を伸ばしてきたものの、賊等は何も盗らずに逃走した。  
 

4 テロ事件発生状況
  事件の発生は認知していない。
  

5 誘拐・脅迫事件発生状況
  邦人被害は認知していない。