海外安全対策情報 令和6年度第3四半期(10~12月)
1 社会・治安情勢
(1) サンパウロ州の治安は依然として回復の兆しを見せず、サンパウロ市及び周辺の都市においては、けん銃を使用した強盗事件やひったくり事件が多発している。さらにサンパウロ市セントロ地区においては、集団による強盗致傷事件が昼夜を問わず発生している。
(2) また、上記犯罪事実以外にも、サンパウロ市中心部のパウリスタ大通りを中心に、様々な目的を掲げるデモが頻繁に発生しており、注意を要する。
2 一般犯罪・凶悪事件の傾向
コロナ禍の収束とともに、強盗・窃盗事件が増加しており、邦人が被害者となる事件の発生件数も増加傾向にある。
3 主な邦人被害
(1) 強盗事件
10月23日(水)、2人組の賊は、夜間営業中であったアナ・ローザ駅近くのレストランに侵入し、1名の賊がレストラン客を脅しもう1名が客の所持品を奪い逃走したもので、被害邦人にあっても携帯電話を差し出し窃取されたものである。なお、被害邦人が差し出した携帯電話ケースの中にクレジットカードが在中していたが不正利用はなかった。
(2) 窃盗(置き引き)事件
10月28日(月)午後2時頃、賊はサンパウロ市パウリスタ大通りに所在するショッピングセンター内のフードコートにおいて被害者が椅子に置いたショルダーバッグ(日本国旅券、現金、クレジットカードなど在中)を持ち去ったもの。
(3) 強盗致傷事件
11月2日(土)午後7時10分頃、リベルダージ地区ペドローゾ通り路上において、賊は被害者が乗車する配車タクシー後部座席の窓ガラスを叩き割り、被害者が保持していた携帯電話機1台を強取しいずれかへ逃走したもの。後刻携帯電話に登録されていた銀行情報から金銭を引き出そうとする記録があったが、犯行直後に銀行口座の停止措置を講じていたため未遂に終わった。
(4) 傷害
11月11日(月)午前10時30分頃、賊は、歩行中の被害者とすれ違いざまに背後からコンクリート様のブロックの塊を被害者の腰あたりに投げつけたもので、被害者は衝撃で軽傷を負った。被害者は、直後に周囲で見ていた人にかくまわれたが、賊は被害者に意味不明なことを叫んでいた。
4 テロ事件発生状況
事件の発生は認知していない。
5 誘拐・脅迫事件発生状況
邦人被害は認知していない。