令和2年春・秋 邦人・外国人叙勲伝達式の実施

令和3年12月7日

1 概要 
 12月2日(木)、令和2年の外国人叙勲の栄誉に浴されました桂川 富夫様(令和2年春旭日単綬章)、アンセルモ・ナカタニ様(令和2年春旭日小綬章)、栢野定雄様(令和2年秋旭日双綬章)、令和2年の日本人叙勲の栄誉に浴されました坂尾英矩様(令和2年秋旭日双綬章)に対し、在サンパウロ日本国総領事公邸にて、表彰状伝達式を行いました(これまでのご貢献については下記2のとおり)。叙勲受章者の皆様の長年にわたる日伯友好関係への大きな貢献に改めて深く感謝し、栄えあるご受賞を心からお祝い申し上げます。
  
2 叙勲受章者の皆様のこれまでの功績 
(1)桂川富夫様
 サウーデ文化体育協会会長として、日本人移住の歴史や日本文化への理解を促進する事業及び日系社会・非日系社会間の融和・交流を図る事業を実施され、日本人ブラジル移住100周年及び同110周年の際には、表彰小委員会の委員長を務め、ブラジル日系社会の発展並びに日伯両国の関係強化に対して顕著な功績が認められた人物の表彰(「笠戸丸表彰」)に意欲的に取り組まれました。ブラジル日本文化福祉協会では平成25年から農業関連交流委員会委員長を務め、年1回開催される「文協農業関連交流会(Bunkyo Rural)」の開催に尽力し、日系農家間の交流及び農業分野における日伯の連携強化に寄与されました。
 
(2)アンセルモ・ナカタニ様
 古河電工ブラジル現地法人の社長職等を長らく務めたブラジル日系社会を代表する経済人であり、ビジネスの世界で培った豊富な経験を基に、同人は日伯間の文化交流の促進を目的とする「日伯文化連盟(通称:アリアンサ)」の理事長を2期4年(平成23年~27年)務め、日本語学習や文化活動のための環境整備、広報活動の強化などに取り組まれました。また、ブラジル投資におけるアドバイスとして、ブラジル経済の概況や両国の商習慣の違い、日系人材のポテンシャル等を様々な機会を通じて発信するなど、日伯両国の経済関係の強化にも大きな貢献を果たされました。
 
(3)栢野定雄様
 ニッポン・カントリー・クラブの会長として、スポーツ及び社会文化活動を活性化させ、日系社会の福祉向上、日本文化の普及、ブラジル社会との融和、日伯交流の促進に貢献されました。施設の近代化・拡充にも精力的に取り組み、会員の活動の幅を広げると同時に、同団体をブラジル社会全体に開かれた日系団体として発展させ、ブラジル日本文化福祉協会副会長を務めた際には、同協会の建物の安全基準適合化に向けたイニシアチブをとり、会員が安心して活動を行うための環境整備に貢献されました。
 
(4)坂尾英矩様
 昭和31年に伯国に移住後,在サンパウロ日本国総領事館の広報文化班現地職員として、また、伯音楽の専門家、作詞・作曲家等としても活躍し、ラジオ、テレビ、講演会などの幅広い機会を通じ、長年にわたり、音楽を通じた日伯両国の文化交流並びに相互理解の促進に貢献されました。広報文化班現地職員としては、天皇陛下(徳仁親王殿下当時)が昭和57年に伯国を国際親善のため訪問された際に伯国の伝統音楽である「ショーロ」の御前演奏や伯音楽に関する御進講を申し上げる等の大役を果たされました。また、海上自衛隊練習艦隊の伯国訪問時にサントス港で連絡士官(リエゾン・オフィサー)を務め、御活躍されました。